広報なかがわ No.113

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第113回企画展「幕末・明治の錦絵から近代版画までの系譜展」錦絵が世情の情報紙として流通していた幕末から明治年間にかけて彫摺技法は高度に発達し、浮世絵師たちは画技を競い個性的な作品を制作していました。錦....

第113回企画展「幕末・明治の錦絵から近代版画までの系譜展」錦絵が世情の情報紙として流通していた幕末から明治年間にかけて彫摺技法は高度に発達し、浮世絵師たちは画技を競い個性的な作品を制作していました。錦絵の種類は役者絵、美人画、名所絵(風景画)などから双六絵、おもちゃ絵、源氏絵、街道絵、諷刺画さらに明治年間には光線画、横浜絵、開化絵、新聞錦絵など裾野が広がり庶民の要望に応えていました。しかし同時期に西欧から輸入した写真機や石版画の普及により錦絵は急激に衰退しました。錦絵の技法はかろうじて命脈を保ち継承され、輸出品として歌麿や写楽や北斎などの復刻作品を制作していました。大正年間になるとこのような錦絵の衰退を憂いた渡辺庄三郎が「新版画運動」を提唱し錦絵の技法の彫師、摺師、絵師の三者で新しい創作活動を始めます。美人画は橋口五葉、伊藤深水、風景画は川瀬巴水、石渡江逸、土屋光逸、役者絵は名取春仙などの画家たちにより描かれました。このような形で制作された作品を「新版画」といい大正・昭和初期に最盛期を迎えます。「新版画」は版画を芸術の域まで昇華させ今日に続く版画芸術の礎になりました。図は夕刻、裸電球の灯る八百屋の店先です。屋根には「青物」「乾物」「八百伊」の看板が見えます。店の左側の簾は日中の日差しを避けるためです。店先には様々な野菜や果物が所せましと並んでいます。母親が背中に女の赤ちゃんを背負い、左には男の子がついています。店の主人が一山十銭の果物を手にしたところです。描かれた時代を反映してか着物姿に下駄ばき、地面はむき出しになっています。このような光景は昭和30年頃まではどこにでもあった店先の光景ですが、少年の服装はランニングシャツに短パン、母親は洋服に前掛け姿に変化し、その後の高度成長はこのような光景を一変させてしまいます。馬頭広重美術館長市川信也『神奈川子安町所見(八百屋の店)』石渡江逸【会期】1月23日(金)~3月1日(日)【休館日】月曜日、祝日の翌日【開館時間】午前9時30分より午後5時まで(但し入館は午後4時30分まで)【入館料】大人500円(450円)高・大学生300円(270円)※()は20名以上の団体料金。※中学生以下は無料。※障がい者手帳等をお持ちの方・付き添い1名は半額第十回那珂川町版画コンクールの受賞作品を視聴覚室にて2月12日~22日まで展示しています。栃木県芸術祭美術展写真部門で芸術祭賞を受賞杉本靜さん(片平)が、平成26年度第68回栃木県芸術祭美術展写真部門で、最高賞である芸術祭賞を受賞されました。撮影地は杉本さんのお気に入りの場所で、今まで7回通ったそうです。昨年3月30日に小雨の降る中、撮影した中の1枚です。受賞おめでとうございます。作品名:「里の春」撮影場所:谷川地区No.113平成27年2月10日号●編集/企画財政課?0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭409 URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp18