広報なかがわ No.108

広報なかがわ No.108 page 22/22

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秋季特別展「北斎と広重二大巨匠の名品展」-北斎の幻の名品「千絵の海」-第108回岩肌にぶつかっては砕け散り、飛沫をあげる荒波。その波間で漁をする二艘の漁船。大自然の迫力と小さな人間のたくましい生命力は見....

秋季特別展「北斎と広重二大巨匠の名品展」-北斎の幻の名品「千絵の海」-第108回岩肌にぶつかっては砕け散り、飛沫をあげる荒波。その波間で漁をする二艘の漁船。大自然の迫力と小さな人間のたくましい生命力は見る人を圧倒し、小さな画面に私たちの意識を引き込んでいきます。これは、葛飾北斎の「幻の名品」と呼ばれる「千絵の海」という10図からなるシリーズの一枚で、千葉県銚子の海を描いたものです。「千絵の海」は、全国各地の海や河川の変幻する水の姿と、そこで生きる人間の営みをテーマとしたもので、かの有名な「富嶽三十六景」が出版されたすぐ後、天保4年(1833年)頃に出版されました。どうしてこれが「幻の名品」と呼ばれているかというと、世界に各図が数枚ずつしかないからです。そのため、つい最近まで、何枚も売らないうちに制作が中止されたのではないかとか、試験的に作成したが結局出版されなかったのではないか、などと考えられていました。しかし、数年前に東京伝統木版画工芸協同組合がこの揃物を復刻するため、パリ国立図書館が所蔵している作品を調べたところ、何度も摺ったと考えられるほど摩耗した板が使われていることがわかりました。つまり、当時は人気があってかなり作られていたようなのです。しかし、現存数は少なく、この「総州銚子」を例にとっても、中外産業株式会社、千葉市美術館、シカゴ美術館、パリ国立図書館、ギメ美術館、太田記念美術館など6点ほどしか確認されていません。北斎の同時期の「冨嶽三十六景」は各図50点以上現存すると考えられているのと比べても、格段に少ないことがわかります。葛飾北斎「千絵の海総州銚子」中外産業株式会社(原安三郎コレクション)本展では、その「千絵の海」シリーズから「総州銚子」を含め6点を前期に展示します。また、北斎の「諸国瀧廻り」と「諸国名橋奇覧」全揃いを広重の東海道シリーズとともに展示します。風景画の二大巨匠、北斎と広重の名品・稀品が一堂に会する展覧会ですので、ぜひこの機会をお見逃しなくご覧ください。広重美術館主任学芸員長井裕子【会期】前期:9月12日(金)~10月13日(月)後期:10月18日(土)~11月24日(月)【ミュージアムトーク】当館学芸員による展示解説。前期9月13日(土)後期10月18日(土)いずれも午後1時30分~。【開館時間】午前9時30分より午後5時まで(但し入館は午後4時30分まで)【入館料】大人700円(630円)高・大学生400円(360円)※()は20名以上の団体料金。※中学生以下は無料。※障がい者手帳等をお持ちの方・付き添い1名は半額「『吾輩は猫である』と猫への憧れ」夏目房之介氏記念講演会広重美術館夏期特別展「福を招く!猫じゃ猫じゃ展」を記念して、8月2日馬頭総合福祉センターを会場に夏目漱石の孫にあたる夏目房之介氏の記念講演会が開催されました。講演会には町内外の夏目漱石・房之介ファン約180人が集まり、猫にまつわる夏目家のエピソードや「吾輩は猫である」の主人公の猫の話などに聴き入っていました。ユーモアたっぷりの講演会は終始笑いにあふれ、参加者は夏目ワールドに引き込まれ、楽しく有意義な講演会となりました。No.108平成26年9月10日号●編集/企画財政課?0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭409 URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp22