ブックタイトル広報なかがわ No.136

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概要

広報なかがわ No.136

企画展にせむらさき浮世絵で楽しむ源氏物語いなかげんじ-「偐紫田舎源氏」の世界-第136回主人公、足利光氏です。明るい月光の下、海に臨む岡の上で下駄を履いて佇む若い男。これは、江戸時代の物語『偐紫田舎源氏』(柳亭種彦作・歌川国貞画)の『偐紫田舎源氏』は紫式部の『源氏物語』を室町時代に置き替え、光氏の好色遍歴にお家騒動を絡めた物語です。文政12年(1829)に初編が刊行されるとたちまちベストセラーになり、次々と続編が作られていきました。その人気を受けて物語の場面や登場人物が浮世絵にもたくさん描かれています。図は、『源氏物語』五十四帖に擬えて作られた54枚の錦絵シリーズ「今源氏錦絵合」の一枚で、「明石」の場面を描いています。政治的に窮地に陥った光源氏は愛する女性たちを置いて京を離れ、須磨に退去し寂しい生活をおくりますが、やがて、明石へ移住。明石の君と出会い、懐妊、明石の君を残しての帰京…というのが『源氏物語』のストーリーですが、『偐紫田舎源氏』では、光氏は明石で朝霧という女性と出会い、結ばれます。『源氏物語』では光源氏は馬に乗って明石の君の館を訪ねていきますが、光氏は馬の代わりに下駄を履き、歩いて朝霧の待つ館を訪れます。これは「駒下駄」という台も歯も一つの材をく刳って作られた下駄。「駒」は馬のことですので、馬の代わりに駒下駄で行くという洒落になっているのです。この洒落は江戸時代に流行り、草双紙や浮世絵などで頻繁に使われました。本展では、『偐紫田舎源氏』の挿絵を描いた国貞の代表的な「源氏絵」シリーズである「今源氏錦絵合」を中心に、さまざまな「源氏絵」をご紹介します。平安時代の『源氏物語』とは少し違ったストーリーを味わいつつ、当時の若者に影響を与えた光氏の酒落た装いにも注目して「源氏絵」の世界をお楽しみください。馬頭広重美術館主任学芸員長井裕子「今源氏錦絵合明石十三」歌川国貞(三代豊国)【会期】企画展「浮世絵で楽しむ源氏物語-「偐紫田舎源氏」の世界-」1月20日(金)~3月5日(日)【ミュージアムトーク(展示解説)】1月21日(土)午後1時30分~当館学芸員【十二単着装ショー】2月5日(日)午後1時30分~(協力:ハクビ京都着物学院栃木校)【開館時間】午前9時30分より午後5時まで(但し入館は午後4時30分まで)【休館日】月曜日、祝日の翌日【入館料】大人500円(450円)高・大学生300円(270円)※()は20名以上の団体料金。※中学生以下は無料。※障がい者手帳等をお持ちの方・付き添い1名は半額平成27年度那珂川町観光写真コンテスト受賞作品入選「家族の健康を願って」撮影者:山中ヒロ子さん(宇都宮市)撮影地:鷲子山上神社No.136平成29年1月10日号●編集/企画財政課?0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭409 URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp24