ブックタイトル広報なかがわ No.150

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概要

広報なかがわ No.150

第150回企画展「浮世絵の植物たち―青木コレクションから見る浮世絵の草花―」凧が悠々と空に上がる正月、ツバキやモモなど様々な花材を積んだ駕籠を目の前に、女性がこれから活ける花を選んでいます。天秤棒の両端にのせた駕籠の下でしゃがむ振り売り(行商)は、女性の方を見上げ、売り物の花材について話をしているのでしょうか。本図のように、花材や鉢植えが振り売りなど多くの庶民が手に取りやすい形式で売られたのは、生け花や園芸が庶民層にも親しまれた江戸時代からと考えられています。江戸時代は大きな戦乱もなく、安定した暮らしを享受できる時代でした。その安定さ故か、鑑賞を目的に植物を栽培する園芸や生け花が流行した時代でもあります。園芸、すなわち植物を鑑賞目的で栽培することは、尾形月耕「月耕随筆花売る人花活る人」野生の花木を大名屋敷の庭に植える庭園から始まったと言われています。やがて庭を持たない長屋暮らしの人々本稿ではその一部しかご紹介できませんが、展覧会でも鉢栽培などを楽しみ、江戸の園芸ブームは身分階級問は衣食住や行事、文化など植物と人々の繋がりを浮世絵わずに広がっていたようです。町には鉢ものを売る植木から探ります。本展覧会を通じて、浮世絵が流通した当売りが歩き、品評や種・苗の交換も活発に行われまし時の植物の楽しみ方や関係性を感じて頂けたら幸いでた。また、生け花の庶民化は江戸中期頃と考えられ、そす。の花材は主に隅田川東側に位置する現葛飾区の百姓たちによって栽培され、植木屋に集荷された後に江戸中に売【会期】3月14日(水)~4月15日(日)られたと言われています。シャクヤクやボタン、ナデシ【ミュージアムトーク】3月17日(土)コ、キクなどの多種多様な草花が栽培され、特に堀切で午後1時30分~当館学芸員はハナショウブの栽培が盛んでした。当時、千駄木や染【開館時間】午前9時30分~午後5時井など植木屋が集中している地域は花の名所として親し(ただし入館は午後4時30分まで)まれていましたが、堀切は江戸近郊の新名所として多く【休館日】月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日の人々がハナショウブを楽しみに訪れました。【入館料】大人500円(450円)江戸時代の植物を身近において親しむ姿は、身分階級高・大学生300円(270円)問わず見られたとも言えます。鉢物栽培から生け花に至※()は20名以上の団体料金るまで方法は多種多様ですが、その姿や風景は当時の浮※中学生以下は無料世絵に描かれ、知ることができます。※障がい者手帳等をお持ちの方とその付き添い1名は半額平成28年度那珂川町観光写真コンテスト受賞作品優秀賞「カゴ編みして待ってます」撮影者:佐川栄治さん(那須塩原市)撮影地:馬頭入選「ショウジョウバカマのお出迎え」撮影者:佐藤治男さん(真岡市)撮影地:富山No.150平成30年3月10日号●編集/企画財政課?0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭555 URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp20