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概要

広報なかがわ No.172

企画展「江戸の百人一首」第172回朝ぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪のりこれは『古今和歌集』に収められた和歌で、坂則が奈良の雪を詠んだ冬の歌です。坂上是則は、平けまり安時代の貴族で蹴鞠が上手だったと伝えられています。また、和歌にも優れていたため、歌人としても活躍し、三十六歌仙のひとりに数えられます。しかし、この絵に描かれているのは歌を詠んだ坂さとうただのぶ上是則ではなく、佐藤忠信という人物です。今回ごおぐらなぞらえひゃくにんいっしゅ紹介する作品は、「小倉擬百人一首」という百枚の揃物のうちの一枚です。「小倉擬百人一首」は上段に小倉百人一首の和歌を載せ、下段に和歌に関連付けた様々な物語を描いています。そのため、下段には歌を詠んだ歌人ではなく、歌と関連する物語に登場する人物が描かれています。ぎけいきここに描かれている佐藤忠信は、『義経記』に登場する源義経の忠臣です。忠信は追っ手から義経を逃がすため、吉野山にひとり残り、義経から授けられかっちゅうた甲冑を身につけ奮戦しました。その後、忠信は思いを寄せていた京都の小柴入道という女性のもとに身を隠しますが、裏切られ、寝ていたところを追っ手に襲われてしまいます。枕にしていた碁盤で応戦しますが、奮闘むなしく敵前で切腹し、勇猛な最期を遂げたといわれています。『義経記』には碁盤を武器にして戦ったという記述はありませんが、忠信の戦いぶりからそのような言い伝えが生まれ、浄瑠璃『碁盤忠信』や歌舞伎『吉野しずかごばんただのぶ平成30年度那珂川町観光協会写真コンテスト受賞作品夕焼け賞「夕日に染まる那珂川」撮影者:釜井三木さん(宇都宮市)撮影地:久那瀬ごばんさかうえの上これ是ごばんただのぶよしの静碁盤忠信』のような作品へと発展しました。この作品では、歌の「吉野の里」から吉野山で義経のためにひとり戦った佐藤忠信を描き、「降れる白雪」を忠信が散らした碁石に見立てています。歌川国芳「小倉擬百人一首坂上是則」歌舞伎や浄瑠璃で演じられた物語から当時の事件や人情話にいたるまで、百人一首の歌と絡めた「小倉擬百人一首」の世界をお楽しみください。馬頭広重美術館学芸員塚本敬介【会期】前期1月18日(土)?2月16日(日)後期2月21日(金)?3月29日(日)【ミュージアムトーク】前期1月18日(土)午後1時30分?後期2月22日(土)午後1時30分?【開館時間】午前9時30分?午後5時(入館は午後4時30分まで)【休館日】月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日【入館料】大人500円(450円)高・大学生300円(270円)※()は20名以上の団体料金※中学生以下は無料※障害者手帳等をお持ちの方とその付き添い1名は半額「ピア?まちをつなぐもの?」上映会南那須医師会地域住民公開講座南那須地区在宅医療介護連携研修会日時2月9日(日)1午後2時?(開場午後1時30分)2午後6時30分?(開場午後6時)会場あじさいホール入場料無料問い合わせ南那須医師会?0287-82-2472No.172令和2年1月10日号●編集/企画財政課?0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭555 URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp22