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概要

広報なかがわ No.167

第167回白い梅の花びらが舞い散る中、一人の武将が刀を手に戦っています。四方を敵に囲まれているのでしょう、放たれた矢よろいが鎧に突き刺ささり、地面にも矢が散らばっています。いくたこの武将は源平合戦における生田の森(兵庫県)のかじわらげんたかげすえ戦いで源氏軍として参戦した梶原源太景季です。梶えびら原景季は咲き匂う梅の枝を箙(矢を入れる容器)に挿して戦いました。その姿を見た平家の人々は、「吹く風を何いとひけむ梅の花散り来る時ぞ香はまさりける」(吹く風をなぜ嫌ったのでしょうか。梅の香は風に舞い散る時こそ優れるものなのに)という古歌を思い出し、「風流なことだ」と感心したといいます。ぶゆうなぞらえげんじこの作品は、「武勇准源氏」というシリーズの一枚うめがえかじわらげんたかずすえで、「梅枝梶原源太景季」という題がつけられていぶゆうます。「武勇なぞらえ准げん源じ氏」は、「源氏物語」と「源氏の武者」を結びつける遊びとなっており、「源氏物語」第三十うめがえ二帖の「梅枝」に、梅の枝から連想される梶原景季のなぞら「箙の梅」の話が擬えられているのです。「武勇准源氏」の作者の歌川国芳は、幕末の浮世絵界において最大の勢力を誇った歌川派の絵師です。武者絵の名手として知られ、役者絵を得意とした歌川国貞と人気を二分するライバル同士でした。現在人気の高い広重も同時代の絵師ですが、実は当時、この二人の後を追う存在でした。ちょっと意外ですね。「大江戸国芳・国貞」展では広重美術館の所蔵品から国貞の役者絵や源氏絵、そして、国芳の武者絵や戯画といった多彩な作品を紹介します。幕末を代せっさたくま表する二人の絵師が切磋琢磨して作り上げた素晴らしい作品の数々をお楽しみください。馬頭広重美術館主任学芸員長井裕子企画展「大江戸国芳と国貞」歌川国芳「武勇准源氏梅枝梶原源太景季」【開催期間】? 9月8日(日)【開館時間】午前9時30分?午後5時(入館は午後4時30分まで)【お盆の無料開放】8月15日(木)は入館料が無料になります。【休館日】月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日【入館料】大人500円(450円)高・大学生300円(270円)※()は20名以上の団体料金※中学生以下は無料※障害者手帳等をお持ちの方とその付き添い1名は半額平成30年度那珂川町観光協会写真コンテスト受賞作品最優秀賞「夏を楽しむ」撮影者:江川多嘉さん(宇都宮市)撮影地:谷田入選「放流される?み取りの魚」撮影者:富永明さん(宇都宮市)撮影地:小川No.167令和元年8月10日号●編集/企画財政課?0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭555 URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp26