ブックタイトルnakagawa_202104

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概要

nakagawa_202104

第187回折り曲げた草紙の中に描かれた、目のぎょろりとした男。えびぞうこれは、どちらも五代目市川海老蔵です。かぶきしばらくかまくらごんごろう右側は、歌舞伎「暫」の主人公、鎌倉権五郎を演かきいろじているところです。柿色の派手な衣装をまとい、すじくまにら顔には赤い筋隈。睨みをきかせた大きな目からは、強さと怒りが感じられます。権五郎は、悪党が善良な人の首を切ろうとしているところに「し-ば-ら-く-!」と言いながら現れます。「暫く」とは「ちょっと待て」という意味。悪党をやっつけ、善良な人々を救う正義のスーパーヒーローです。もう1枚の絵は素顔の海老蔵。涼しそうな着物の肩に手ぬぐいをかけて粋な様子です。五代目海老蔵そうけは、「暫」を含めた「歌舞伎十八番」を市川宗家のお家芸として選定した人物で、当時高い人気を誇りすさきべんざいてんうたがわはぜんせい「歌川派全盛ました。背景には洲崎弁財天が描かれていますが、これを見た海老蔵のファンは、こぞってお参りに出かけたに違いありません。これらを描いたのは、当時の浮世絵界で人気、実力共に一番とされた歌川国貞です。2枚を比べてみると顔の輪郭や、鼻や口の形がそっくりで、権五郎の化粧をしていてもなお、海老蔵だということがわかります。企画展「歌川派全盛-国貞・国芳・広重勢揃-」では、国貞の作品を中心に、広重や国芳など歌川派全盛期に活躍した絵師たちの作品を紹介しま企画展くにさだくによしひろ-国貞・国芳・広重す。江戸っ子たちが歌舞伎や浮世絵に夢中になっていた時代にタイムスリップして、皆様も展覧会をお楽しみください。馬頭広重美術館課長補佐長井裕子【会期】開催中~5月9日(日)【開館時間】午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)【休館日】4月5日、12日、19日、26日5月6日【入館料】大人500円(450円)高・大学生300円(270円)※()は20名以上の団体料金※中学生以下は無料※障害者手帳等をお持ちの方とその付き添い1名は半額しげ▲歌川国貞「千社詣洲嵜弁財天」(右)「吉例暫市川海老蔵」(左)せいぞろい勢揃-」令和2年度那珂川町観光協会写真コンテスト受賞作品優秀賞「日本一の岩うちわ」撮影者:熊田行雄さん(福島県鏡石町)撮影地:富山入選「春の釣り鐘堂」撮影者:堂前ヒサさん(鹿沼市)撮影地:白久No.187令和3年4月10日号●編集/企画財政課? 0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭555URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp30