ブックタイトルnakagawa_202112修

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概要

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企画展「浮世絵!源氏ものがたり」第1展示室「藤作と広重」第195回当館の所蔵品は、栃木県塩谷郡熟田村(現さくら市)生まれの実業家、青木藤作氏(1870~1946)が収集した「青木コレクション」が中心です。歌川広重の肉筆画や版画、川村清雄の油絵、徳富蘇峰の書などで構成されており、中でも広重作品はコレクションの中核を成しています。なぜ青木氏は広重の作品を収集するようになったのでしょうか。その背景には、ある偶然がありました。青木氏は、明治30年頃に開業した肥料店で財を成しました。その後、神奈川県三浦半島の秋谷海岸の土地数万坪を買い上げ、別荘地を開拓しましたが、その秋谷海岸の風景を広重が描いていたと知り、広重作品を収集するようになったと伝わっています。広重作の版本『富士見百図』には、秋谷海岸から望む富士山の風景が描かれており、青木氏はこれを大判錦絵として復刻・配布しています。青木コレクションの中には、広重作品だけでなく、青木氏が作った広重作品の絵はがきや複製本も含まれており、青木氏が広重作品を収集するだけでなく、複製・配布もしていたことがわかります。刊行には至りませんでしたが、青木氏所蔵の広重肉筆画を収録した図録の刊行計画もあり、当館にはその原稿も残っています。当館はメンテナンスのため来年1月13日まで休館。14日から第2展示室にて企画展「浮世絵!源氏ものがたり」を開催します。第1展示室では、今回ご紹介した『富士見百図』をはじめ、青木氏と、青木氏が収集した広重作品との関わりの一端をご紹介します。企画展と合わせて、是非ご覧ください。馬頭広重美術館学芸員太田沙椰香【会期】令和4年1月14日(金)~2月13日(日)【開館時間】午前9時30分~午後5時【休館日】月曜日(入館は午後4時30分まで)【入館料】大人500円(450円)高・大学生300円(270円)※()は20名以上の団体料金※中学生以下は無料※障がい者手帳等をお持ちの方とその付き添い1名は半額▲『富歌士川見広百重図』初編部分月食「天体ショー」140年ぶりの11月19日、140年ぶりの部分月食が起こりました。日本全国で見ることができ、町内でも観察ができました。月の出の午後4時27分ごろには、月食が始まっており、月食の終わりの午後7時47分ごろまでの3時間半ほどの「天体ショー」を多くの皆さんが楽しみました。撮影者:露久保一さん(大内)No.195令和3年12月10日号●編集/企画財政課? 0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭555URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp32