ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

広報なかがわ No.159

第159回抽象芸術へのいざない-渡辺豊重とそのコレクションから見る色と形の表現-抽象画って「何が描かれているのかわからない。」とか、「むずかしくて理解できない。」と思っている人が多いのではないでしょうか。ここでご紹介する「カップル」も、一見、何が描かれているのかよくわからない絵です。描かれているのは一人なのか、二人なのか。そもそも人間なのか動物なのかさえ判断しかねます。縦横2メートルにも及ぶこの大きな絵を描いたのは、抽象芸術の第一線で活躍するアーティストの渡辺豊重さんです。絵画をはじめ、彫刻や版画など様々な分野で活躍し、平成10年(1998)に開催された長野オリンピックでは、渡辺さんの制作した「Swing Swing」という彫刻が、フィギュアスケートやショートトラックスピードスケート競技の会場となった「ホワイトリング」の正面を飾りました。平成17年(2005)に神奈川県川崎市から那珂川町久那瀬に制作の場を移しています。渡辺さんは、どのような思いでこの作品を描いたのでしょうか。ご本人にお聞きしてみると、「これは男女の会話なんだよ。言葉が二つの違う形となって物語を作っているんだ。」という答えが返ってきました。恋人たちの楽しい会話を色や形で表現したのだそうです。そう言われてみると、大きな口を開けて笑いながら話しかける女の子と、うれしそうに耳を傾ける男の子の幸せそうな姿に見えてきました。渡辺さんによると、抽象芸術は想像力を働かせて、自由に見れば良いのだそうです。赤い色に「愛」を感じる人もいれば、恋人同士が腕を組んだ形だと思う人もいるでしょう。子どもや大人、お年寄りと、人それぞれの経験や感性によって感じ方は違うかもしれません。しかし、見た人誰もがこの作品から大きな幸せのエネルギーをもらうことができるに違いありません。渡辺豊重「カップル」展覧会では渡辺さんの明るい色遣いの作品をはじめ、いろいろなタイプの抽象芸術作品が展示されています。一人で静かに感じるもよし、家族で会話をしながら楽しむもよし。自由な気持ちで一つ一つの作品を楽しんでいただきたいと思います。馬頭広重美術館主任学芸員長井裕子【開催期間】12月22日(土)~平成31年2月11日(月/祝)【ミュージアムトーク】12月22日(土)午後3時~渡辺豊重氏【休館日】月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日【入館料】大人500円(450円)高・大学生300円(270円)※()は20名以上の団体料金※中学生以下は無料※障がい者手帳等をお持ちの方・付き添い1名は半額【年末年始の休館日】12月29日(土)~平成31年1月2日(水)町の特産品「那珂川町里山ほんもろこ」の水揚げが始まりました平成23年より始まったほんもろこの養殖は、今年で8年目を迎え、町内には養殖池が6か所あります。今年は例年に比べて卵の数が少なく、収量が心配されましたが、1匹1匹が伸び伸びと成長できたので、昨年よりも大きいものがたくさん収穫できました。ほんもろこは、4月に卵を池に入れ、5月頃にふ化します。その後、半年かけて10cmほどの大きさに成長します。3~5年生きるとも言われていますが、大きくなるにつれ骨も硬くなってしまうので、半年で取り上げます。関西ではコイ科の高級魚として広く知られているほんもろこですが、関東での知名度はそこまで高くなく、珍しいかと思われます。町内の飲食店を中心に取り扱いがされていますので、ご興味のある方はぜひ食べてみてください。No.159平成30年12月10日号●編集/企画財政課?0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭555 URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp20