ブックタイトルnakagawa_202008
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nakagawa_202008
第179回企画展「近代の浮世絵と版画」「浮世絵」と聞くと江戸の文化とイメージします。しかし、浮世絵は明治以降も形を変えながら制作されました。今回は小林清親、尾形月耕、月岡耕漁の3人の絵師からその変化を見てみましょう。小林清親は明治初~中期頃に活動した絵師で、当時流入してきた西洋画の影響を受け、光と影の移ろいを表現した「光線画」を描きました。1「橋場の夕暮」では、何層にも重なる雨上がりの雲空と鏡のような水面を浮世絵として再現しています。石版画など新しい技術により浮世絵がかげりを見せ始めた明治中期、そんな中浮世絵を描いたのが尾形月耕です。2「月耕随筆釣太公望」は一見水彩画のようですが、実は浮世絵版画。近くは色濃く、遠くは薄くぼかしを活かすなど、遠近感を表現する工夫をしています。最後は大正期に活動した月岡耕漁です。明治中期頃より浮世絵は衰退していったと言われていますが、耕漁は能をテーマにした「能画」を制作しました。3「能楽百番紅葉狩双図」は筆彩色を思わせる摺と、金泥や銀泥などの色材を使うという豪華な印象の作品です。このように衰退しつつも高い技術と豪華な出来で出版物から美術作品へと立ち位置を変えていきました。今回は3人の絵師を紹介しましたが、展覧会では同時期の絵師たちの作品も展示しています。また近代の彫と摺の技術は、角度を変えて見たりすると一▲1小林清親「橋場の夕暮」層実感する事ができます。是非、江戸にはない魅力を展示室で味わってください。馬頭広重美術館学芸員山内れい【会期】8月14日(金)~9月13日(日)【開館時間】午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)【休館日】月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日【入館料】大人500円(450円)高・大学生300円(270円)※()は20名以上の団体料金※中学生以下は無料※障害者手帳等をお持ちの方とその付き添い1名は半額※新型コロナウイルス感染症予防対策のため、お盆中の無料解放は中止します。▲2尾形月耕「月耕随筆釣太公望」3月岡耕漁「能楽百番紅葉狩双図」▲2 019年度那珂川町観光協会写真コンテスト受賞作品観光協会長賞「うれしい!!」撮影者:野川健一さん(宇都宮市)撮影地:小川入選「夜空に散らばる夢の欠片」撮影者:渡邉悠輝さん撮影地:小川(高根沢町)No.179令和2年8月10日号●編集/企画財政課? 0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭555URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp22