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企画展「能画家・耕漁-揺らめく煌く能の世界-」第197回「月岡耕漁の能画」と聞いて、あなたはどんな作品を想像しますか?現在ではあまり聞かない絵師の名前であり、そもそも能画とはなんだろうと疑問に思うかもしれません。月岡耕漁は明治から大正期に絵師として活動した人物です。歌川国芳の弟子・月岡芳年の義理の息子にあたり、明治期に活躍した尾形月耕の弟子でもあります。しかし、耕漁が彼らから絵を学んだ時代は、浮世絵が衰退し始めた時代でもありました。そんな中、耕漁は日本の伝統芸能、能楽を絵画(日本画や多色摺木版画)で表現し始めます。それが、「能画」という新しいジャンルです。耕漁の多色摺木版画の能画シリーズで代表的作品は「能楽図絵」と「能楽百番」。どちらも能楽の舞台、物語の世界観をとらえた100図以上の大規模なシリーズです。武家社会が解風に引き継がれてゆきました。本展覧会では弟子の作品と共に、伝統芸能・能楽の世界をぜひ耕漁の画業からお楽しみください。▲那珂川町馬頭広重美術館蔵馬頭広重美術館学芸員山内れい月岡耕漁『能楽百番敦盛』体した明治以降、能楽は華族などから人気を集めました。また、明治・大正期は彫摺技術がより高度なものになった時代でもあります。耕漁の能画は、金泥や銀泥など多彩な色材をふんだんに使用し、それと高度な技術が相まって高級感のある仕上がりとなり、能楽を好む多くの人々を魅了しました。次々と能画を描いていた耕漁ですが、昭和2(1927)年、宇都宮の能舞台開きに赴いた帰りに毒虫に刺され、敗血症で亡くなってしまいます。耕漁が築き上げた能画は、娘の月岡玉瀞と弟子の松井奏【会期】2月18日(金)~3月27日(日)【休館日】月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日【開館時間】午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)【入館料】大人500円(450円)高・大学生300円(270円)※( )は20名以上の団体料金※中学生以下は無料※障がい者手帳等をお持ちの方とその付き添い1名は半額令和2年度那珂川町観光協会写真コンテスト受賞作品撮影者:林入選「可憐に咲く」佐智子さん(那須塩原市)撮影地:富山No.197令和4年2月10日号●編集/企画財政課? 0287-92-1114 Fax0287-92-1316●発行/那珂川町役場/栃木県那須郡那珂川町馬頭555URL http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp30