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概要

nakagawa_202202

那須小川古墳群の追加指定に向けてかしままえ鹿島前遺跡(吉田地区)鹿島前遺跡は町の中央を流れる那珂川とその支流ごんづの権津川の右岸、吉田地区にあります。よしだゆぜん周辺は、吉田温泉神社古墳や那須八幡塚古墳をなすはちまんづかはじめとする古墳時代前期(今から約1700年前)の前方後方墳や方墳が20基以上確認できることから、重要視され、「那須小川古墳群」として国史跡に指定されています。本遺跡は、2014年度に栃木県教育委員会が範囲確認調査を行った結果、県内でも数例しか見つかっていない古墳時代前期の豪族(地域のリーダー)の住まいを区画する、堀を四角形(一辺47m)に巡らほうけいくかくいこうたてあなせた施設(方形区画遺構)や竪穴建物跡33軒が見つかりました。今回の調査の結果、7年前に見つかっていた大型竪穴建物跡の続きが見つかり、建物の規模が7m四方になることが分かりました。当時の一般的な住居は4m四方ほどであることからも、この大きさには注目されます。また、この建物の向きは方形区画遺構の堀の向きとおおよそ同じであることが分かり、古墳時代前期の豪族の住まいであるという可能性が、より一層強いものとなりました。▲木炭が入った土器▲那須小川古墳群・鹿島前遺跡位置図昨年11月末、鹿島前遺跡を「国指定史跡那須小川古墳群」へ追加指定することを目的として、方形区画遺構の内側で一部見つかっていた大型の竪穴建物跡の、より詳しい情報を得るため、町教育委員会では発掘調査を行いました。はじきこの大型竪穴建物跡からは、土師器と呼ばれる素焼きの土器の破片が約50点出土しました。特にその北側では焼けた粘土とともに、土器が集中して見つかりました。土器の中には多量の木炭が入ったものもありました。これらのことから、この大型竪穴建物内部で火を用いた行為を行ったか、建物自体が火を受けて焼失した可能性が考えられます。今後も追加指定に向けて整理作業など慎重に調査を進めていく方針です。▲上空から撮影した大型竪穴建物跡問い合わせ生涯学習課文化財係(那珂川町なす風土記の丘資料館)?0287-96-3366なす風土記の丘資料館ミニ展示いざな1中世土器への誘い内容町内で出土した古代末期から中世にかけて使用された土師質土器と呼ばれる土器を展示し、土器から見る中世への変化を紹介します。2ミニえと展内容今年の干支である「寅」にかかわる町内の文化財を紹介します。会期2月1日(火)~3月31日(木)会場那珂川町なす風土記の丘資料館※今後の新型コロナウイルス感染症の状況によって各種イベントを中止する場合があります。問い合わせ那珂川町なす風土記の丘資料館? 0287-96-3366/FAX 0287-96-33407広報なかがわ令和4年2月10日